Jリーグ観察記BACK NUMBER
フィンケも認めたオールラウンダー。
浦和の右サイドを守る高橋峻希の才。
text by
木崎伸也Shinya Kizaki
photograph byMasahiro Ura
posted2011/07/30 08:00
ジュニアユースから浦和に所属していた高橋峻希。ユースでは、MF山田直輝やFW原口元気とともに、2008年の高円宮杯全日本ユースサッカー選手権大会で優勝を果たした
スピードとパワーを兼ね備えたJリーグ随一の身体能力。
昨季はずば抜けたスピードとパワーが体への負担になったのか、ケガで離脱した時期もあったが、今季は好調を維持し続けている。今、Jリーグで最も身体能力が高い選手は、高橋ではないだろうか。
また、後半になってもあまり疲れない、と高橋は言う。
「夏場になってから、後半に相手の足が止まってきて、ビッグチャンスを作れるという感触がありますね。自分の方が動けるという実感がある。裏に一発のロングパスを出せるときは狙うし、それが無理なときはしっかりつなぐことを心がけています」
柏の酒井からU-22日本代表のレギュラーの座を奪えるか?
ADVERTISEMENT
今、U-22日本代表で注目されている右サイドバックは、柏レイソルの酒井宏樹だ。
センターバックを務められるほどの高さ(183cm)があり、攻撃面ではオーバーラップから高速クロスをあげることができる。現時点でのU-22日本代表の不動のレギュラーだ。
酒井だけでなく、浦和での高橋の活躍ぶりを見ていると、彼も十分にU-22日本代表でレギュラーを争う力を持っていると思えるのだ。
最近の日本代表には、技術や高さを売りにしている選手はいるが、パワーを売りにしている選手は本田圭佑ぐらいしかいない。フィジカルに優れた馬力溢れるタレントが、今後どう日本サッカー界でステップアップしていくのか、Jリーグの見所のひとつになる。