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【W杯アジア最終予選/vsカタール】 豪州戦でえぐり出したい、
岡田ジャパン、最後の問題とは? 

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木ノ原句望

木ノ原句望Kumi Kinohara

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photograph byNaoya Sanuki

posted2009/06/12 12:45

【W杯アジア最終予選/vsカタール】 豪州戦でえぐり出したい、岡田ジャパン、最後の問題とは?<Number Web> photograph by Naoya Sanuki

 4日前にワールドカップ出場を決め、岡田武史代表監督が「次の目標への新しいスタート」と位置づけて臨んだ、6月10日のワールドカップ最終予選カタール戦。日本はこの試合を1-1で引き分けた。それも、指揮官自ら「一回負けたぐらいでガタガタ言うつもりはない」と、思わず「負け」と口走ってしまうほど、いいところなく、だ。

先制点の後に、いつも運動量がガタ落ちする岡田ジャパン。

 立ち上がりはそれほど悪くなかった。開始2分で相手のオウンゴールを誘い、先制点を奪っている。相手FKのクリアボールを素早くつないで攻めへ転じると、MF中村俊輔のスルーパスを受けたDF内田篤人が、右サイドで相手のマークを振り切って鋭いクロスボールを入れる。すると、ニアへ走りこんだFW岡崎慎司に張り付いていた相手ディフェンダーにボールが当たり、そのままカタール・ゴールへ吸い込まれた。決してラッキーなだけではなく、この試合への選手の意気込みが形になった得点だったと言っていい。

 ところがその後、日本は動きが落ちて味方同士の距離が開いてしまい、勝たなければワールドカップ予選プレーオフ進出の夢が断たれるカタールに押し込まれる。中盤でカットされて素早い逆襲に遭い、センターバックとサイドバックの間のスペースを狙われ、あるいは、一方のサイドに引き付けられて逆サイドを突かれ、自由にシュートを打たれる場面も何度となくあった。

試合中に自分たちで変われるか? そこを見極めたい岡田監督。

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 ハーフタイムで交代を考えていたという岡田監督だったが、「自分たちで変われるか(対応できるか)、チャレンジさせたい」と選手の適応能力を試すべく、前半と同じメンバーで後半をスタートさせた。しかしポジションの修正はできないまま。後半8分にはカタールにゴールを許し、1-1の同点となる。後半途中からMF松井大輔、FW興梠慎三、MF本田圭佑を投入して、終盤にチャンスは作ったものの、フィニッシュの精度と強さに欠け、均衡を破ることはなかった。

 相手云々とは別に、難しい試合ではあった。

 遠藤保仁、長谷部誠のボランチ2人をケガと出場停止で同時に欠き、さらに長友佑都や大久保嘉人など、前の試合から先発5人が入れ替わった。岡田監督自身、ウズベキスタン戦で退席になったため、ベンチには入れなかった。

 なにより、前の試合でワールドカップ出場が決まったことで、チーム内に安堵感が生まれ、予選突破一本に絞れていたターゲットに変化が生じた。

【次ページ】 控え組が“自己アピール”と“チームワーク”の狭間で苦しんだ。

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