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バイエルンvs.ヴォルフスブルク。
クラブ幹部として実の兄弟が競い合う!?
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byUniphoto Press
posted2010/02/07 08:00
ブンデスを代表するクラブを率いるヘーネス兄弟。選手としてだけでなく、GMとして君臨する兄弟は、サッカー界広しといえども、そう多くはない
兄弟の力関係は今後どうなるのか。GM対決に注目だ。
ディーター・ヘーネスがヴォルフスブルクにやってきて最初にした大きな仕事は、アルミン・フェー監督を解任したこと。シャルケ04のブラジル人SBラフィーニャやU-21代表のベネディクト・ヘヴェデスなどの有力選手を今冬に連れてくることを期待されていたが、実際にはブラジルから25歳のCBレーバーを獲得しただけ。
「ヴォルフスブルクを、バイエルンに次ぐドイツ第2のクラブへ」と意気込みを語っているが、現在は中位に沈んでいる。
実は、ヘルタを去るにあたり、ディーターはGMとしてのキャリアにも終止符を打つと見られていた。「これで、趣味のゴルフやスキーに興じれる」と本人は冗談も口にしていた。
ところが、昨季チャンピオンの思わぬ不振がきっかけで、終わるはずだった二人の物語はお互いの立場を少し変えて再開したのだ。
兄が完璧なキャリアをまっとうするのか。それとも、弟が二人の関係に新たな1ページを加えるのか。57歳の兄と56歳の弟の共演には注目である。