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長友佑都が特殊な走法を身に付け、
「戦えるサイドバック」に変身! 

text by

二宮寿朗

二宮寿朗Toshio Ninomiya

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photograph byTakuya Sugiyama

posted2009/09/28 11:30

長友佑都が特殊な走法を身に付け、「戦えるサイドバック」に変身!<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

オランダ戦ではMFスナイデルともいい競り合いをしていた長友

スピード、スタミナ、バランス。3拍子揃ったサイドバックに。

 何よりも、この走法の基本にあるのは、効率の向上にある。無駄な力を使わないことで、スピードだけではなく、スタミナにも直結する。長友は消耗戦となった2試合とも90分間、フルに走りまくることができた。遠征から帰国後、長友は土斐崎に「手ごたえがありました」と報告している。

 この走法に加えて、長友が力を入れているのがバランスの強化である。体幹を使っての開脚、屈伸運動など、日本代表が取り入れる前から、FC東京で取り組んできたことが今、実を結ぼうとしている。オランダ戦の雨が降ったピッチでも、長友は滑らなかった。コンタクトの場面でも、粘っこいキープでボールを簡単に失わなかった。走り方だけでなく、バランスの向上があるからこそ、彼はオランダにもガーナにも、十分に張り合うことができたのではないだろうか。オランダ戦では守備の場面、ペナルティーエリアで体を寄せきれなかったこと、ガーナ戦では簡単にクロスを上げさせてしまったことなど、課題はある。しかし、本大会に期待を持たせるプレー内容であったのは間違いない。

量と質の両方を備えるサイドバックに岡田ジャパンの命運が。

 ある元日本代表のサイドバックが繰り返し言っていた言葉が、つい思い出される。

「サイドバックという仕事は空走りも含めて、アップダウンしてナンボ。そしてそのアップダウンの質をいかに高めていくか。スピードもスタミナもすべて必要なんです」

 量か質か、ではない。サイドバックというポジションははっきりと量も質も求められるのだ。そして現代サッカーでは、攻守にわたってカギを握るポジションでもある。長友や内田篤人のレベルアップなくして、岡田ジャパンの躍進はありえない。オランダ遠征で、長友が世界を相手に「戦えるサイドバック」として可能性をつかんだことは、岡田ジャパンにとって非常に大きな収穫であったと言える。

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