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ブルズの「接着剤的存在」、
ルオー・デンの大切な目標。
~NBA優勝とロンドン五輪と~
text by
宮地陽子Yoko Miyaji
photograph byNBAE/Getty Images
posted2011/05/26 06:00
東地区決勝初戦ではヒートのエース、レブロンを封じ込めつつ21得点を挙げ、攻守に奮闘
4月、ルオー・デン(シカゴ・ブルズ)はひとつの目標を達成した。レギュラーシーズン全82試合に出場すること。些細な目標に思えるが、'04年にNBA入りしてから昨季まで全試合出場したのは僅か1シーズンだっただけに、大きな一歩だった。特に2シーズン前に右けい骨の疲労骨折でシーズン半分近くを欠場したときがたまたま、6年間7100万ドルで契約延長した直後だったために「高額契約をした途端に手を抜いた」と批判され、悔しい思いをした。それだけに、なおさら達成感があった。
現在はブルズのベテラン・リーダーであり、チームに必要なことは何でもやる「接着剤的存在」(ブルズHC、トム・シボドー)。5月15日の東カンファレンス決勝第1戦では、マイアミ・ヒートのレブロン・ジェイムスを好ディフェンスで抑え、勝利に大きく貢献した。シリーズの鍵を握る一人だ。