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“鬼の小川”率いる負けないチーム。
首位ヤクルトのスマート戦術とは?
text by
田口元義Genki Taguchi
photograph byHideki Sugiyama
posted2011/05/18 12:10
昨年は、シーズン前半の絶不調時に高田繁監督が突然の休養に入り、急遽監督代行となった小川淳司監督。就任直後からの驚異的な復活劇は“メークミルミル”とも呼ばれ、ファンを興奮させた
“鬼の小川”はダルビッシュをどう攻略するか?
選手想いで知られる小川監督だが、勝利を手にするためにはたとえ主力であろうと贔屓はしない。
戦力の充実度に奢ることなく臨機応変なベンチワークができているからこそ、今年のヤクルトは結果を残せているのだ。
日本ハムとの交流戦初戦を白星で飾り幸先の良いスタートを切ったが、今日(18日)の相手は球界のエース・ダルビッシュ有。
「彼はどうやっても攻略できない相手だからね」と指揮官は笑うが、その表情にもどことなく余裕を感じさせる。
'05年にスタートして以来、セ・リーグから交流戦覇者は誕生していない。だが、これまでの戦いぶりを見ていると、今のヤクルトこそ「パ・リーグ強し」という定説を覆してくれるのではないか、と期待感を抱いてしまう。
その可能性が現実味を帯びてくるのか。それとも希望的観測で終わってしまうのか。
すべては今日、ダルビッシュとの対戦から見えてくる。