野球善哉BACK NUMBER
オリックスのキーマンは背番号「0」。
果敢に盗塁をねらう森山周の快足。
text by
氏原英明Hideaki Ujihara
photograph byNIKKAN SPORTS
posted2011/04/07 10:30
報徳学園高校を卒業する時に、その俊足を見込まれて立命館大学のアメフト部からもスカウトされていたというほどのオリックス森山周。さらに守備では、内野から外野まで守れるユーティリティ・プレイヤーとしての顔も持つ
「駿太の加入が刺激にはなっているのは確かです」
岡田監督はキャンプ中から「捕手だけじゃなく、外野の一つのポジションがまだ決まっていない」と常々チーム内に向けて発信してきた。その指揮官の声に、森山や深江、駿太が応えようと熾烈な争いを繰り広げているのだ。現時点では森山が若干リードしているようだが、この切磋琢磨がチームを強くする原動力になるはずだ。
「いい形でここまで来ているとはいえ、まだまだ不安です。やらないといけないという意識はありますけど、焦らずにいきたいですね。駿太の加入が刺激になっているのは確かです。彼の持っているものは凄いと思いますけど、その中でも、走れるだけじゃなくて、試合の中での細かいこととなると自分の方ができると思っています。6年目なので、その差は見せていきたいですね」
オリックスに新風を巻き起こしている森山の「足」という武器は今季、どこまでパ・リーグを席巻するのか。
昨年序盤、千葉ロッテの荻野貴司が足でパ・リーグを震撼させたように……森山の足はひと波乱を巻き起こしそうである。