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弱小チームを変革した
名将L・ブラウンの手腕。
――NBAの“再生工場”
text by
宮地陽子Yoko Miyaji
photograph byJMPA
posted2009/04/28 06:00
勝率が5割を下回り、プレイオフにも出られないチームのヘッドコーチでも、コーチ・オブ・ザ・イヤーの資格があるだろうか。以前なら躊躇なく「ない」と言い切ったところだが、今季ラリー・ブラウンがシャーロット・ボブキャッツで成し遂げたことを見ると、チーム成績は重要な基準ではないと思うのだ。
去年4月、ブラウンがヘッドコーチに就いたとき、ボブキャッツは32勝50敗でシーズンを終え、チーム創設から4年連続でプレイオフを逃したところだった。今シーズンのボブキャッツは、4月6日、シーズン5試合を残した段階で34勝43敗。昨シーズンよりは成績を上げ、チーム史上最高成績を確実にしているとは言うものの、勝ち星が飛躍的に増えたわけでもなく、プレイオフ出場の可能性も低い。