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ママでも金、負けても金?主観重視の代表選考。  

text by

折山淑美

折山淑美Toshimi Oriyama

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photograph byTakuya Sugiyama

posted2008/05/01 00:00

ママでも金、負けても金?主観重視の代表選考。 <Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

 北京五輪最終選考会だった全日本選抜柔道体重別選手権。最終日の4月6日夜、特設された記者発表の雛壇に代表選手が並んでも、会場には本番へ向けての高揚感らしきものが漂うことはなかった。「やっぱり」とでも言いたいような雰囲気。

 選手たちにも、代表に選ばれたという喜びはあまり見えない。

 予想していたとはいえ女子7階級中、この大会の優勝者は52kg級の中村美里だけという状態は寂しかった。

 強化スタッフが口にする選考理由は常に「対外国人の実績」だ。それは2、3月のヨーロッパ遠征や前年の世界選手権などだが、国際試合を経験させて貰える選手自体が限られている。なかには、最初から代表候補と目する選手ひとりだけしか眼中にないような階級もある。

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