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『PRIDE.28』ミルコとシウバが負けなかった理由。 

text by

茂田浩司

茂田浩司Koji Shigeta

PROFILE

photograph bySusumu Nagao

posted2004/11/18 00:00

 殴る。蹴る。脳を揺らす。関節を逆方向に捻る。頚動脈を圧迫して意識を奪う。いかに平常心を保ちながら、こうした「非日常的行為」を行えるか。格闘技は、究極のところ心と心の勝負になる。特にトップレベル同士の戦いは技術や体力に大差がない分、心が勝敗を決する。「PRIDE28」注目の2試合も例外ではなかった。

 ミルコ・クロコップvs.ジョシュ・バーネットはわずか46秒、ジョシュの左肩脱臼でミルコが勝利した。開始早々にジョシュがテイクダウンを奪い、優勢に試合を進めながらの「アクシデントによる決着」とされているが、二人の心の有りようを考えるとアクシデントでは片付けられない、ある種の必然が見えてくる。

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