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「ファンがいない試合は変な感覚が…」天性のスコアラー・富永啓生がGリーグで直面する“最大の試練”とは何か?「今はボールを持ちたい選手が多すぎる」

「河村勇輝はアメリカでも通用する」
そう断言したのは、私が知る限り富永啓生が最初である。
レンジャーカレッジ時代の取材時のことで、当時富永はその理由を、
「アメリカでもあんなスピード見たことないですよ。アメリカにはクロスオーバーで横に振るスピードが速い選手はいますが、縦のスピードなら河村が一番です」
と語っていた。

その後私はネブラスカ大学時代の富永を追い、NCAA挑戦の3シーズンを自伝形式で綴った『楽しまないと もったいない』を共著することになるのだが、戦う舞台をNCAAディビジョンIという学生バスケ界最高峰の舞台に移してからも、ことあるごとに「河村ならここでもやれる」という話を富永の口から聞いた。
富永は英語を教えるなど河村を親身にサポート
だから、今シーズンの河村の活躍を見ても富永にとって驚きはない。概ね想像していた通りというわけだ。
元々河村の実力を認めていた富永だが、その後代表活動を通して友情を育んだのはよく知られるところである。河村のアメリカ挑戦に際しても、富永は英語を教えるなど親身にサポートしたという。
逆に現在キャリアで先行している河村からは、その経験をシェアしてもらっているそうだ。
「Gリーグも本当にレベルが高い。NBAでやったからって、Gリーグでめちゃめちゃ簡単にできるというわけではないと言ってました」
河村の言葉通り、初期と比べるとGリーグのレベルはかなり高くなった。2ウェイ選手としてNBAとGリーグを行き来する河村を含め、NBA当落線上の選手がGリーグには大勢いる。つい先日も富永が所属するマッドアンツのジャリル・オカフォーがNBAのペイサーズにコールアップされたばかりだ。

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