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「会社の売上も年々増えています」日本代表・高田真希35歳が起業をしても、バスケとマルシェを続ける理由《東京五輪銀メダルの社長が語る》

パリオリンピックでは1試合平均15.3得点を記録した
3度のオリンピック出場、数々のWリーグ歴代記録の更新。多くの実績を積み重ねてきた名選手が、女子バスケットボールを盛り上げたいと一念発起、起業を果たした。競技と社業を両立させ「人生が楽しい」と笑う現役アスリート社長の描く理想とは。(原題:[現役アスリート社長が語る]高田真希「起業でバスケもより熱く」)

 バスケットボール女子日本代表として数々の国際舞台で活躍し、銀メダルに輝いた東京大会を含めて3度の五輪に出場している高田真希(デンソーアイリス)。“現役アスリート社長”として知られる彼女が、イベント業などを取り扱う「株式会社TRUE HOPE」を設立したのは30歳、2020年のことだった。

「女子バスケットボールは'16年リオデジャネイロ五輪でベスト8に入ったり、アジアカップを連覇したりと、国際大会で実績を残すようになっていたのですが、国内の『Wリーグ』が満員になることはなく、盛り上がりに欠けていました。どうしたらもっと人気が出るのか、バスケットボールが認知されるのか。課題感を抱えながらプレーしている中で考えたのが、現役だからこそ出来るやり方があるということでした」

 高田が指摘するように、Wリーグの試合はプレーオフなどを除けば空席が目立つことが少なくない。

「足りないと思っていたのは試合を見るきっかけを作ることです。それならば、イベントなどで自分自身が直接触れ合うことで、“あ、この人は日本代表なんだ”と関心を持ってもらえれば試合会場に足を運んでくれる機会が増えていくのではないか。そう思って会社を興すことを決めました」

会社の許可を得る必要があるためスピード感が落ちてしまう。

 バスケットボールの普及を目的とするイベントは実業団チームももちろん行なっている。しかし、回数や時期が限られており、高田の場合は日本代表合宿と重なるため所属チームのイベントに参加できないということも多かった。個人で何かをやろうとしても会社の許可を得る必要があるためスピード感が落ちてしまう。そういった悩みをできる限り解消し、自身が主体となって企画の立案から実行まで執り行なうために作ったのが「TRUE HOPE」だ。

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photograph by Getty Images

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