#1096

記事を
ブックマークする

レバークーゼン「120年目の悲願成就」の瞬間を撮影…ピッチは、走り、抱き合い、泣き、滑り、歌い、踊り、飲む人々で溢れた《ドイツ在住写真家の視点》

2024/05/19
4月14日、ブンデスリーガ優勝を決めてピッチになだれ込む歓喜の人々

 試合終了間近のアディショナルタイム。バイ・アレーナを埋めた3万人のレバークーゼンサポーターたちは興奮を抑え切れず、ピッチサイドに次々と降りてきていた。スタンドからビールがぶちまけられ、花火のような水飛沫をあげる中、私は夢中でシャッターを切った。赤と黒のユニフォームに身を包んだ屈強なドイツ人が目を腫らして泣き、同じく涙でくしゃくしゃになった友人が肩を貸す――。

Ryu Voelkel
Ryu Voelkel

 なぜ今季のレバークーゼンは勝てたのか。昨夏の補強もその一因だろう。だが、それ以上に大きいのがシャビ・アロンソ監督の手腕だ。ビルドアップは向上し、冷静沈着なプレーが浸透。ピッチ上では『Fußballgott』(サッカーの神)ことフロリアン・ビルツを筆頭とする若手陣と、ベテランの融合にも成功した。優勝決定時の29試合でリーグ最少の19失点と、特にディフェンス面の充実ぶりも目立つ。'22年10月にレバークーゼンの監督に就任したアロンソは、降格の危機にあったチームを6位まで押し上げると、就任2年目の今季は一気にブンデスリーガを制覇。公式戦49試合無敗の欧州記録も樹立した。

会員になると続きをお読みいただけます。
オリジナル動画も見放題、
会員サービスの詳細はこちら
特製トートバッグ付き!

「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています

photograph by Ryu Voelkel

0

0

0

前記事 次記事