#1026
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《日本代表のキーマン》板倉滉と守田英正が語っていた「欧州と日本の“迫力”の差」とは?【Wインタビュー/2021年】

2024/06/06
 共に川崎Fから欧州に渡って研鑽を積み、ポルトガルとオランダの第一線で活躍する2人。ボランチをめぐる代表争いに割って入っていく25歳と24歳が、欧州での日々と今後の野望を語る。(初出:Number1026号 [新世代ボランチは語る]板倉滉&守田英正「臨機応変、野心を胸に」)

 守田英正と板倉滉。これからの日本代表の心臓部を狙うふたりのMFは、現在共に欧州で戦っている。今シーズンはポルトガルのサンタクララ、オランダのフローニンゲンでそれぞれ主力として活躍中だ。

 日本代表においても存在感を増しつつある。3月の代表戦、守田はA代表としてモンゴル戦で代表初得点を決め、五輪代表としてアルゼンチンとの2試合に出場した板倉も2度ネットを揺らしている。

 ロシアW杯以降、柴崎岳と遠藤航を中心に構成されてきたボランチのポジションは、まだ完全に固定されてはいない。カタール大会は1年半後。現在、目の前の五輪に専念する板倉も大会後はA代表入りするだろう。今後の日本代表のボランチを争うであろう25歳と24歳は、このポジションについて何を考えているのか。

サンタクララに移籍して価値観が変わった。

 守田は日本から最も離れたところにいる欧州組だ。所属するサンタクララのあるポンタ・デルガダは欧州大陸の西の果てを更に越えた大西洋にぽつりと浮かぶ島にある。

 今年1月、アゾーレス諸島に降り立った守田はデビュー戦であっさり決勝点を決め、その名を島民に知らしめた。彼方からやってきた日本人はすぐに受け入れられ、チームの主力となった。初の海外挑戦から3カ月。さっそく、価値観が変わった。

「日本で当たり前だと思っていたことが、当たり前じゃなかったんです。ポルトガルに来て、自分の中でサッカーの見方や価値観が変わった。日本でプレーしていた頃はボール保持を目的としていました。相手をずらして数的有利を作る。考えていたのは効率の良さでしたが、ここでは直進的な攻めや、味方の枚数が少なくてもこじ開ける攻めが多い。自分の中で想像してなかった攻守のパターンがあるので面白いですね」

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photograph by Getty Images/KYODO

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