#1066

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【サガン鳥栖】「タイパもコスパも一級品」叩き上げのピボット河原創の魅力とは?<2023年はJ1初挑戦でリーグ全試合フル出場>

2024/03/05
熊本U-15から大津高、福岡大と九州一筋の河原。昨季まで熊本で主将も務め、J1昇格まであと一歩に迫った
初出:「Sports Graphic Number」1066号(2023年1月12日発売)

 止める、蹴る――とはフットボーラーの命綱。そこへ止めずに蹴る技量を重ねた人は強い。今オフ、J1のサガン鳥栖に加入した河原創はその一人だろう。

 ポジションはピボット。中盤の底に構え、攻守の両輪を休みなく回転させる。その見事な手際はチームの頭脳と呼ぶべき類のものだ。

 際立つのは攻めに転じた局面での速く、巧みなプレス回避。その秘密こそ意識的に取り組んだワンタッチパスにある。止める手間を省くことで、相手に捕まる前にやすやすとボールを逃がしてしまう。

 しかもボールの行く先は縦、横、斜め、自由自在。安易に後ろへ下げず、チーム全体を速やかに前進させる。堂に入った振る舞いはピボット(旋回軸)そのもので、先進的なフットボールを志す鳥栖が獲得に動いたのも納得がいく。

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photograph by J.LEAGUE
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