オーバーシュート、クラスター、ロックダウン、新たなカタカナ語が違和感とともに日常に入りこむ中、“ソーシャルディスタンス”はすっと入ってきた。この言葉が最新のサッカー用語だと言われても信じただろう。ファイブレーンシステム、ハーフスペース、ポジショナルプレー。この5年強でサッカー用語は変化した。このサッカーの戦術の更新期は、現マンチェスター・シティのグアルディオラ監督がもたらしたものだ。
そんなサッカーと感染症の関係について論じたのが本書で、著者は感染症医の岩田健太郎。クラスターが発生していたダイヤモンド・プリンセス号に乗船した岩田は、現場でのゾーニングの不備を指摘。ただ、それが原因となりたった2時間で下船を命じられる。告発の必要性を感じ、YouTubeで内情を伝えた彼の報告に世界のメディアが注目した。
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photograph by Sports Graphic Number