2006年、第1回のWBC。MVPを獲得したのは松坂大輔、激アツのキャラでチームを引っ張ったのがイチロー、代打ホームランを放って準決勝で韓国を倒した立役者は福留孝介だった。しかし、日本を世界一に導いた原動力は紛れもなく、上原浩治だ。
準決勝の韓国戦、上原は圧巻のピッチングを見せる。キレのあるストレートと球の出所が見えにくいフォーム、抜群のコントロールで、とことんストライクを先行させた。3回以降の投球数は9、7、11、9。上原のピッチングがいかに芸術的だったかを物語る。
そして、福留のホームランで日本が均衡を破った直後の7回裏。上原が攻撃的なピッチングで、圧巻の3三振を奪う。李承燁をアウトコースいっぱいのストレートで見逃し三振。崔熙渉をフォークで空振りの三振。ツーアウトからヒットを許したものの、最後は鄭成勲を外角のストレートで見逃し三振――。
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photograph by Naoya Sanuki