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<熾烈なるライバルの決闘> 川上憲伸×高橋由伸「22打数1本塁打の伏線」

2019/04/10
大学野球の投打のスターとしてプロに入団したふたりのライバル関係はプロ1年目も引き継がれた。18.44mを隔てたマウンドと打席の決闘――。初対決から新人王争いまでの濃密な意識の交錯を当人の証言で再現する。

 1998年4月16日、東京ドーム。

 巨人と中日のシーズン最初の3連戦、その第三戦。スポットライトを浴びていたのはふたりのルーキーだった。

 慶應大で六大学リーグのホームラン記録(23本)を打ち立てた巨人・高橋由伸と、明治大のエースとしてリーグ通算28勝の中日・川上憲伸である。

 大学野球からプロ野球へと舞台を移しても続くライバル物語が人々を惹きつけた。ただ、ゲーム開始前までのお互いに対する意識は、じつは対照的なものだった。

川上「僕は第一戦、第二戦の試合前にフリー打撃を見て衝撃でした。由伸が松井(秀喜)さんたちと変わらないくらい飛ばしているように感じた。正直、見たくなかった」

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photograph by KYODO

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