日本代表通訳就任からザックジャパン解散まで。1397日にわたって19冊のノートに綴られた記録を一冊の本にまとめた『通訳日記』(矢野大輔著)。
矢野氏の文章を読み解くのに、この2人以上の適役はいないだろう。監督と共に情熱的に言葉を紡いできた男、指揮官の意図を巧みに伝えてきた男。同じ仕事に従事した者だからこそ分かる、日記に隠された背景とは――。
矢野氏の文章を読み解くのに、この2人以上の適役はいないだろう。監督と共に情熱的に言葉を紡いできた男、指揮官の意図を巧みに伝えてきた男。同じ仕事に従事した者だからこそ分かる、日記に隠された背景とは――。
フィリップ・トルシエ監督の通訳を務めたフローラン・ダバディ氏、イビチャ・オシム監督の通訳を務めた千田善氏。2人の日本代表経験者が、当時の経験を元に“日記”の裏側にある通訳の苦労を語り合った。
ダバディ氏も千田氏も、日記をつける余裕はなかった。
ダバディ 日記を読んで一番驚いたのは、矢野大輔さんがその日にあった監督や選手たちの会話の内容を詳細に覚えていることでした。
千田 僕の場合、通訳をした後は本当にクタクタで、もちろんキーワードや数字は書くけど、日記をつける余裕なんてなかった。
ダバディ 私は本業が『プレミア』の編集者だったから、編集長が「絶対にメモを取れよ」って言っていたけど、全然無理でした。
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photograph by Takashi Shimizu