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ヤンキース2年連続V逸は、「暗黒時代」の始まりなのか。 ~ジーター引退と同時進行の綻び~

2014/10/07
2009年にWS優勝を果たしたジラルディ監督だが、ジーターなき後、来季の立て直しを迫られる。

 9月16日、オリオールズがア・リーグ東地区優勝を決めた瞬間、常勝軍団と言われ続けてきたヤンキースの2年連続「V逸」が確定した。ジラルディ監督の「我々はプレーオフ進出の可能性がある限り、戦うことをストップしない」との言葉がむなしく響くほどで、残り試合は、図らずも、今季限りで現役を引退するデレク・ジーターの「惜別シリーズ」の様相を呈した。近い将来、殿堂入りが確実視される名キャプテンの引き際と、ヤンキースの低迷が重なる状況は、ひとつの時代の終焉を告げるかのようだった。

 開幕直後のヤンキースは、順調だった。連敗スタートしながらも、同地区のライバル球団がもたつく間、4月は先発投手陣の踏ん張りもあり、首位の座を守り続けた。とりわけ1年目の田中将大がデビュー以来、6連勝まで星を伸ばし、期待通りにローテーションの柱を担うようになった。不安視されていた救援陣もロバートソンが新クローザーとして安定し、新人ベタンセスがセットアッパーに定着するなど、少なくとも明るい材料は揃っていた。

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photograph by Yukihito Taguchi

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