FWの切り札として招集され、本大会では全試合に出場した。
前線で体を張りながら感じていた、チームに対する違和感とは――。
前線で体を張りながら感じていた、チームに対する違和感とは――。
コロンビア戦後、大久保嘉人の声が寂しそうに震えた。同時にかすかな怒りもにじみ出ていた。
「日本がポゼッションをやろうとして、スカッとする試合はこの4年間で1回もなかったと思う。外から見ていても、中から見ていても。そこがもったいないな……って」
大久保にとって2度目のW杯は、まずは監督に力を認めさせる作業からスタートした。大会直前に招集されたからだ。それでも準備期間に辛抱強く持ち味を見せ続け、コートジボワール戦で途中出場すると、ギリシャ戦に2列目の右サイドで先発。そしてコロンビア戦ではついに1トップの座を勝ち取った。
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photograph by Mutsu Kawamori