全豪オープン女子は第1シードのセリーナ・ウィリアムズと第3シードのマリア・シャラポワがともに4回戦で敗退する波乱の大会となった。アナ・イバノビッチに逆転負けを喫したセリーナは「すさまじい数のミスをしてしまったわ。こんなの(10歳にもならない子供だった)'80年代以来かしら」と自嘲気味に話した。背中のケガの影響もあったのか、プレーは精彩を欠いた。昨シーズン、11大会に優勝、78勝4敗、95%の勝率を残した女王の敗退は衝撃的だった。
こういう大番狂わせがあると、大会全体がざわついたようになり、何が起きてもおかしくない雰囲気になる。番狂わせは伝染する、とも言われる。セリーナ敗退の翌日に起きたシャラポワの敗退を伝染のひと言で片づけるのは乱暴だが、女王撃破に刺激を受け、選手のモチベーションに火がつくことは十分ありうる。
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photograph by Hiromasa Mano