ヘイズ、アベベ、ジャボチンスキー。東京オリンピックで覚えていまだに忘れない3人の選手の名前だ。ヘイズは男子100m、アベベはいわずと知れたマラソン、そしてジャボチンスキーは重量挙げヘビー級の優勝者だ。前のふたりに比べるとジャボチンスキーの知名度はやや落ちるが、印象度は強烈だ。力士も圧倒するような巨躯でバーベルを持ち上げる。両端の重さでバーがしなるのが驚きだった(調べてみたら、名前の表記はザボチンスキーが一般的なようだが、ここは記憶を尊重してジャボチンスキーで行きたい)。
以来、普通の試合は一度も見たことがないが、オリンピックになると、重量挙げはかならず見てしまう。さすがに子どもの頃のように、単純な力持ちへのあこがれや驚きといった気持ちはない。しかし、見るたびに、特別な魅力を持っているように感じる。
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