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未熟な試合の“美味い”ところ。~ボクシング:第69回東日本新人王予選~

2012/06/14

 タイトルマッチではないボクシングの試合が見たくなり、後楽園ホールに出かけた。今、日本には8人の世界チャンピオンがいる。王者が多くなると、どうしても、見るのも世界戦ということになる。最高レベルの戦いを見るのもいいが、時に裾野ものぞいてみたい。そう思ったわけだ。東日本新人王の予選。6階級13試合、すべて4回戦でつぎからつぎに試合がおこなわれる。5時45分にはじまって終わったときは9時半近く。げんなりするかと思ったが、心地よい満足感で帰ってくることができた。

 一番驚いたのは年齢の幅だ。新人王の予選だからせいぜい20代なかばぐらいの選手たちかと思ったら、30代も数人いた。最年長はフェザー級の堀越豊33歳。30歳を超えていても、新人王を争っているのだからキャリアは多くない。堀越は3戦1勝2敗。ここで負けたらがけっぷちかもしれなかったが、1ラウンドTKOでなんとか勝ちあがった。

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photograph by Hiroaki Yamaguchi

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