プレミアリーグの時間BACK NUMBER
真っ向勝負でバルサを撃破!
アーセナル流パスサッカーは本物か?
text by
山中忍Shinobu Yamanaka
photograph byAFLO
posted2011/03/05 08:01
バルサのエース・メッシ(右)とにらみあう、第1レグの決勝点をあげたアーセナル・アルシャビン。このふたりの活躍が、第2レグの勝敗の行方に直結する
カンプ・ノウでも同じようにサッカーをするためには?
1トップのファンペルシは、守備陣の個人ミスに泣いた2月末のリーグカップ決勝(1-2)でもボレーを決め、年明け以降の出場11試合で13得点と絶好調。トップ下のセスクは、直前のプレミアリーグのストーク・シティ戦(1-0)でハムストリングを痛めて決勝戦を欠場したが、幸い第2レグには間に合いそうだ。同じストーク・シティ戦で足首を捻挫したウォルコットの復帰が微妙でも、第1レグで逆転ゴールをアシストしたサミール・ナスリと、価千金のシュートを決めたアンドレイ・アルシャビンがいる。両者は、リーグカップ決勝でも、合わせて4度のファインセーブを相手GKに強いている。
第1レグよりもさらにポゼッションで劣勢に立たされることが予想されるが、守備陣は焦らないことだ。
敵の最終ラインでは、第1レグでの警告でジェラール・ピケが出場停止だ。初戦を負傷欠場したカルレス・プジョルが戻ったとしても、速攻に対する脆さは変わらない。
昨季の第2レグ後、アーセナルはパスサッカーの御本家には敵わないという意味で“バルセロナ・ライト”となじられた。
だが今季は、正攻法のまま先勝を実現してみせた。
成長を遂げたアーセナルは、バルセロナを上回るエネルギーとスピードを備えた“アーセナル流本家”として、決戦のカンプ・ノウに乗り込む。