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箱根駅伝PRESSBACK NUMBER
「僕たちは何も成し遂げていない」《全日本大学駅伝4位》“箱根の王者”青学大に足りない要素とは? レース後に選手が明かしたホンネ「区間賞は前提条件」
text by

酒井俊作Shunsaku Sakai
photograph byYuki Suenaga
posted2026/11/09 06:04
全日本大学駅伝で4位でゴールし天を仰ぐ青学大アンカーの鳥井健太(4年)
悔しさをにじませる選手はほかにもいた。アンカーの鳥井がゴールした直後、目を赤く腫らしていたのは3区を走った松田煌希(3年=清風高)である。3大駅伝デビューで区間5位の好走。
個人的な思いに浸るなら充実感を漂わせてもよさそうなのに、まるで敗者のようにうなだれていた。
「あと6秒上げていれば(区間)2位まで上がっていたし、詰めの甘さが出てしまいました。もっと自分が後半の区間に余裕を持たせられるように頑張らなきゃいけなかったと考えています」
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そうなのだ。青山学院大はだれもが勝つためのコマとしてベストを尽くそうとしていた。敗れはしたが、独善に陥らず、あくまでもチームのことを第一に考えていた。総崩れせず、統率はとれていた。
主力のひとり、飯田は2年連続の6区を任されたが、区間賞を獲得した1年前よりも22秒も速いのに区間4位。
「自分の立ち位置で、走れる区間を走っていないのは反省点です。任された区間でも区間賞を獲れていないのは、まだまだ自分は弱いなと感じました」と振りかえった。
飯田は、こうも言う。出雲に敗れたあと、選手たちのミーティングでこんな話がでたという。
「僕たちは何も成し遂げていない。そういう状況のなかで出雲、全日本、箱根を勝てるという思いを持ってはならない」
「勝てるメソッドはある」“箱根の王者”はどう変わる?
箱根まで2カ月。王者たちはどう変わるだろうか。
小河原は「この12年のなかでしっかりと勝っているメソッドもあります。自分たちは監督を信じてこれまで通りのことをチーム全体でこなして、全員が勝つんだという一体感を持つことだと思います」と話した。
原晋監督は今大会を走る選手以外は現地に連れて来なかった。
レースに出ないのに、万が一に備えてレースの準備をさせるだけでも、箱根本番に向けたピーキングに狂いが生じるからである。それほど入念に状態を高めようとしているのだ。
これまで培ってきた常勝のメソッドと若者たちの意地。勝ちつづけてきた精鋭たちの変わり身に注目するとしよう。

