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野球クロスロードBACK NUMBER
「プロは厳しいんじゃないか…」から“2球団競合”ドラフト1位に…大学生投手《超豊作世代》No.1を生んだコーチの「意外なアドバイス」とは?
text by

田口元義Genki Taguchi
photograph byNanae Suzuki
posted2026/10/27 11:00
2球団競合の末、ソフトバンクから1位指名を受けた青学大の鈴木泰成。高校時代は故障もありプロを諦めかけたこともあったという
まるで未来が閉ざされてしまったかのような絶望に直面しかける。そんななか、再び鈴木に活力を与えてくれたのが、青山学院大で監督を務める安藤寧則だったという。
自らが率いるチームに「力を貸してほしい」と想いを熱弁する安藤から、鈴木はこれ以上ないほどに心を揺さぶられた。
「うちは自主性を重んじているから、自分で考えて行動できる鈴木君ならやっていける。たとえ大学で投げられなくなったとしても、鈴木君と野球がしたい」
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当時、東海大菅生の監督だった若林弘泰からも、安藤の熱量を受け「ここまで言ってくださる方はいないぞ」と後押しされた。
鈴木本人にも迷いはなかった。
「熱い想いに惹かれて『安藤監督の下で野球をしたいな』と。最後の夏も思うように投げられなかったですし、『中途半端でプロに行くより、大学で鍛えて1位で』という気持ちにもなっていったので」
青山学院大への進学を決めた鈴木にとって僥倖と言えたのが、入学した23年は常廣羽也斗(広島)に下村海翔(阪神)と、ドラフト1位でプロへと進む4年生ピッチャーがふたりもいたことだった。
特に常廣のキャッチボールには度肝を抜かれたと、鈴木が1年当時の自分を思い出す。
「力感なくボールを投げているのに、低い位置から伸びてくると言いますか。そこにはすごくびっくりしました。高校から『プロに行く』という目標はあったんですけど、なんかぼんやりしていたなかで、大学に入って初めてドラフト1位で行くような選手を目の当たりにして。本当にレベルの違いを感じたと言いますか、明確な指標ができました」
大学での覚醒を生んだ「取り組み」とは?
高校で右ひじを手術したことから、鈴木は焦ることなく練習に励んだ。「けがをしない体づくり」にフォーカスし、ウエートトレーニングなどで各部位を鍛え上げていく。
それと並行して意識的に取り組んだこともある。
それが「投げることで筋力を鍛える」ことだ。
<次回へつづく>

