プロ野球亭日乗BACK NUMBER
「3対1の戦いが始まる」DeNAは盤石のソフトバンクに再び”下剋上”を起こせるか…鍵を握る捕手3人体制「古市尊、松尾汐恩、戸柱恭孝」《日本シリーズ展望》
text by

鷲田康Yasushi Washida
photograph byNanae Suzuki
posted2026/10/23 17:00
2024年日本シリーズでセ・リーグ3位から日本一に輝いた横浜DeNAベイスターズ。今回も2年前の“下剋上”再現はなるか
2連敗から4連勝…2年前のリードの記憶
戸柱が振り返ったのは2年前の日本シリーズだった。横浜スタジアムで2連敗。しかしPayPayドームに舞台を移した第3戦からは、ソフトバンクの4番・山川穂高内野手を徹底的なインサイド攻めで封じることで打線を分断、そこから4連勝で日本一への道を切り拓いた。そのリードが鮮烈に記憶に残っている。
「あの時は4つ勝つために先のことも考えながら組み立てをしました。でも短期決戦は1試合、1試合が勝負。布石とかそういうことではなく、まずは目の前の試合を勝つためのリードが大事になると思う」
3人がそれぞれ任された試合で、しっかり投手の持ち味を引き出して、それぞれの個性を出したリードをする。野村さんの指摘したシリーズの捕手に求められる連続性とは対照的に、3人の個性が1試合ごとに発揮されることがDeNAの強みになるのだ。
ADVERTISEMENT
対するソフトバンクはかつてのチームメイト・山本が主戦捕手としてDeNA打線の前に立ちはだかる。当然、山本は1試合、1試合をしっかり繋げて、前の試合での内容を頭に入れ、線で繋ぐ継続性のリードで組み立ててくるはずだ。
3人の捕手が、それぞれの個性で1試合を勝ち切るDeNA。1人の司令塔で試合を重ねながら相手の変化を読み解くソフトバンク。この3対1の戦いが、7試合という“長丁場”の中でどんな意味を持つのか。日本一をかけたシリーズのもう一つの見どころとなるはずだ。

