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「生き方そのものが下剋上」DeNA佐野恵太をCS勝利の立役者にした“反骨の10年”「何番でも、どこを守っても、試合に出つづけられる選手でいたい」
posted2026/10/19 06:01
CS第3戦では決勝3ランを放ったDeNA佐野
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石塚隆Takashi Ishizuka
photograph by
JIJI PRESS
どこか怒気を含んだベースランニング。普段は冷静沈着な男が感情を露わにしている。
10月16日に開催された阪神タイガースとのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ第3戦(甲子園)。横浜DeNAベイスターズの佐野恵太は、3回表、1死二、三塁の場面で、才木浩人の投じた150kmのストレートを捉え、バックスクリーン右に決勝点となる3ラン本塁打を放った。
甲子園がため息に包まれた一発。佐野は、いつもより気持ち速いスピードでダイヤモンドを駆け抜けると、叫びながらチームメイトとハイタッチをし、最後は決めポーズである『デスターシャ!』を披露することなく、興奮した様子でベンチに下がっていった。そこからは佐野の必死さと意地が伝わってくるようだった。
バント失敗を取り返そうと……
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ファイナル王手が掛かる大事な試合。この日、3番に入った佐野は初回、無死一、二塁の場面で初球にセーフティーバントを試みて失敗。プロ入りして10年目、佐野はこれまで犠打を1本も決めたことがなかった。
重要な試合、1点を取りに行くために慎重になるのはわかるが、CSで好調だったことに加え、進塁打も狙える左のプルヒッターである佐野からすれば、まだ初回だったこともあり戸惑いがあったことは想像に難くない。バント失敗後、何ともいえない複雑な表情をしている佐野の姿が印象的だった。結果、チームは無得点に終わり、佐野は「監督の要望に応えることができなかった……」と後に反省の弁を述べている。
そして第二打席となった3回に値千金の3ラン本塁打。「ミスを取り戻す」と意気込みを見せた打席で感情は爆発した。そんな光景を見ていて、ふと思い出したのが、佐野がよく語る言葉だ。
「僕がここまでやってこられた理由ですか? たぶんですけど、誰よりも負けず嫌いだったからだと思うんですよ」
普段のソフトな雰囲気とは異なり、“超”がつくほどの“負けず嫌い”であると佐野は自認している。

