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工藤公康のナゾ「なぜ猛練習を課すのか?」ソフトバンク記者が聞いた“真意”「自分と同じ失敗してほしくない」48歳で現役引退、中日新監督になるまで
posted2026/10/16 11:00
来季から中日の監督に就任する工藤公康。写真は10月15日の就任会見
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田尻耕太郎Kotaro Tajiri
photograph by
JIJI PRESS
中日・工藤公康新監督が正式に誕生した。「優勝請負人」や「名将」の異名をとるその手腕に期待する声が圧倒的多数を占めている。今季最下位に沈み6年連続Bクラスと低迷するチームを、再び強竜軍団へとよみがえらせることが出来るのか。
「強すぎた監督」工藤の秋季練習
2015年から7年間率いたソフトバンクは5度の日本一と3度のリーグ優勝を果たした。その間のレギュラーシーズン成績は558勝378敗42分。通算500勝以上を挙げた監督の中で勝率.596は歴代2位である。
その強さの根源の一つとして真っ先に思い浮かんだのが「工藤塾」。
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それは工藤監督考案のメニューを毎日行う、秋季キャンプの名物であった。
とてつもなくハード。選手たちは毎日苦悶の表情で必死に食らいついていた。たとえば100m走を40本、合計4kmのダッシュなんて当たり前。加えて、中距離走や長距離走もやる。そして股関節やハムストリングス(太もも裏)、大事な体幹などの下半身をみっちり強化するための10種メニューを一日2セット、計3時間ないし4時間。工藤監督は「プロ野球選手として生きていくうえで最低限出来なければいけないことだから」だと語っていた。
なぜ、それほどまでに厳しいトレーニングを課すのか。答えは、明快だった。
「自分と同じ失敗を選手たちにはしてほしくないからだよ」
「君に必要なのは一日3000回の腹筋」
実働29年で通算224勝。47歳でも一軍のマウンドに上がっていた。現役引退時はじつに48歳。若い頃の後悔が選手寿命を延ばすきっかけになったという。
「若い頃の僕は、1年良くても、その次の年は成績が落ちる。上がっても次また落ちる。それを繰り返しました。そして29歳の頃、右ハムストリングの肉離れを起こした。ただ、その時でした。スポーツ医学の先生から『工藤くんが40歳まで現役を続けるために、これから10年、一生懸命トレーニングに励もうというのだったら、私も真剣に付き合います』と意思確認をされたのです。僕は練習スタイルや身体を鍛えることの自分の常識を覆したのです」
もともと30歳を過ぎれば肉体のピークを超えるため、以降は下降線をたどるものだと決めつけていた。その考えを否定されたのだ。ならば、どうすれば痛みが出なくなるのか訊ねると、「今の君に必要なのは一日3000回の腹筋だね」と涼しい顔で返されたという。

