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「心の引っ掛かりはありました」仙台育英“初の女性部員”が明かした甲子園フィーバーの裏側…それでも「やらない後悔の方が絶対に大きい」描く未来図
posted2026/10/01 11:07
今夏の甲子園でさまざまな話題を呼んだ仙台育英「初の女子部員」である星よつはさん。彼女が高校野球生活で感じたリアルとは
text by

田口元義Genki Taguchi
photograph by
(L)Hideki Sugiyama / (R)Shiro Miyake
自分の傍らには常に監督の須江航がいる。
実戦において「野球観はその瞬間でしか磨かれない」の理念のもと、バッテリーの配球やバッターの狙い球など、須江は多角的な気づきを口頭で指摘し、選手たちに自覚させる。
星よつはは、そういう環境で鍛えられてきた。試合での彼女と監督の関係性は、さながら野村克也の薫陶を受けてきたキャッチャーたちのようだ。ヤクルト時代は古田敦也、阪神時代なら矢野燿大、楽天時代であれば嶋基宏。彼らは試合中、日本一3度の栄光を築く名将お決まりの“ぼやき”をベンチで聞かされることで野球脳を鍛え、名捕手となった。
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「まあ、私はベンチでずっとそういうことをやっていますから、試合でいつも隣にいる環境で磨かれない子はいませんよ。しかも、彼女には感性もありますしね」
須江が星の成長についてそう述べる。
下級生時代から、独自でメモを作成するなど準備を重ねてきた。最上級生となった2年秋から公式戦のベンチに入るようになると、そのメモをノートにまとめ上げ、試合中、須江のリクエストに応えられるようにしてきた。
「すごい修行。本当に修行でしたね」
星はいつものように笑顔で振り返る。
「自分には何ができるのか?」自問自答の日々
「秋になったばかりのころは苦戦しましたねぇ。Aチームのメンバーとしてベンチに入って、みんなと一緒に戦うために『自分に何ができるのか?』っていつも考えていました。須江先生から聞かれたことにちゃんと答えるためには、事前の分析もしっかりしておかないといけないし。ピッチャーが代わったら『バッターとの相性はどうだろう? 何を投げてくるのかな?』って予測するとか。そういう工夫を自分なりにしてきたつもりです」
公式戦なら序盤は試合間隔が3、4日空くこともあるため、時間に余裕を持ってデータ整理や分析ができる。勝ち進めば連戦など間隔が短くなるため、作業が夜中までかかることも珍しくなかった。星はそれこそ、寝る間も惜しんでチームの勝利を下支えしたのだ。

