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「考えるのは結局、あのことばっかり…」広島カープ・新井貴浩監督が憂う”前代未聞”薬物使用事件の衝撃「本当に申し訳ないという気持ちになる」
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鈴木忠平Tadahira Suzuki
photograph byJIJI PRESS
posted2026/09/24 17:02
前代未聞の薬物使用事件について「本当に申し訳ない」と語った広島カープ・新井貴浩監督
結果として、このシーズンはカープに関わるあらゆる人々が、チケットを買って球場に駆けつける鯉党までもが肩身の狭い思いをして、後ろ暗いものを抱えなければならなくなった。それが新井の心を沈ませている大きな要因なのだろう。
「選手たちはもちろん分かっていると思うけど、自分たちが想像しているよりもずっと、ファンの人たちの力は大きいから」
「なんだ君は。何を言ってるか分かっているのか」
新井は野球人生を通して、スタジアムに日々、駆けつける人々の力がどれほどのものかを目の当たりにしてきたという。例えば、あの2011年である。
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東日本大震災に見舞われたばかりの日本列島ではプロ野球の開幕延期が議論されていた。被災地の仙台を本拠地とする東北楽天ゴールデンイーグルスの状況を鑑みて、パシフィック・リーグは早々に延期を決めた。一方でセントラル・リーグは予定通り、3月末の開幕を目指すとしていた。そんな中、当時日本プロ野球選手会の会長を務めていた新井は、福島第一原発事故による電力問題や被災地の状況などから、セ・リーグにも延期を求めた。コミッショナー同席の上で、球団代表者と選手会との調整会議が組まれた。その席上、ある球団の幹部から怒鳴られたという。
――なんだ君は。何を言ってるか分かっているのか。
非常事態に際しても球団利益とリーグのプライドを優先する態度に違和感を覚えると同時に、説得の難しさも感じていた。その時、声を上げたのがプロ野球ファンであった。開幕を強行しようとするセ・リーグ各球団に抗議が殺到したのだ。頑なだった球団代表者たちがこれによって動かされ、最終的に両リーグ延期、4月半ばの同時開幕で決着した。
「自分にも選手会にも、どうにもできなかったことをファンの人たちが動かしてくれた」
また2015年、失意のうちに広島へ戻ったときもファンに救われた。
【続きを読む】サブスク「NumberPREMIER」「逃げ出すわけにはいかない」新井貴浩が抱くファンへの“申し訳なさ”と監督としての決意「目を凝らすと小さな萌芽がある」《連載:広島カープ「鼓動」》で、こちらの記事の全文をお読みいただけます。
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