審判たちの甲子園BACK NUMBER

金足農の伝説“あのサヨナラ2ランスクイズ”現場の審判は何を感じていた?「最後まで分からんのが甲子園なんよ…」“史上最高試合”で敗れた塁審の証言 

text by

安藤嘉浩

安藤嘉浩Yoshihiro Ando

PROFILE

photograph byJIJI PRESS

posted2026/08/13 06:00

金足農の伝説“あのサヨナラ2ランスクイズ”現場の審判は何を感じていた?「最後まで分からんのが甲子園なんよ…」“史上最高試合”で敗れた塁審の証言<Number Web> photograph by JIJI PRESS

2018年夏の準々決勝で金足農が決めたサヨナラ2ランスクイズ。審判たちはどんな思いでこの瞬間に立ち会っていたのか

「最後までなにがあるか分からんのが甲子園なんよ」

 9回表の守りで、吉田は先頭から2者連続安打を許している。ただ、次打者を三振に切り、続く打者の送りバントを猛ダッシュでさばいて三塁へ送球し、二塁走者の進塁を阻止している。

「アウト」

 このプレーをジャッジした三塁塁審は堅田外司昭。2003年夏から甲子園に立つベテラン審判員だが、自身も甲子園で伝説の試合を演じた左腕投手として高校野球ファンには記憶されている。

ADVERTISEMENT

 1979年夏の3回戦。星稜(石川)のエースだった堅田は、春夏連覇を狙う箕島(和歌山)の石井毅(現姓名・木村竹志)と手に汗握る投手戦を展開した。引き分け再試合となる目前の18回に力尽き、3-4でサヨナラ負けしたが、スポーツニッポン紙上で「甲子園の詩」を連載していた作詞家の阿久悠は「最高試合」とほめたたえた。

 ちなみに、この第100回記念大会では連日、歴史を彩った元球児によるレジェンド始球式が行われた。大会第2日に登場したのが箕島OBの石井。球審として堅田がエスコートし、往年の高校野球ファンを喜ばせている。

 その堅田が、この試合に三塁塁審として立ち会っていた。

「豊さん(球審の田中)が言うように、両チームのピッチャーが素晴らしいテンポで気持ちよさそうに投げとったよ」と回想する。

「ただ、最後までなにがあるか分からんのが甲子園なんよ」

続く

#2に続く
金足農の“サヨナラ2ランスクイズ”敗者の悲劇「近江の2年生捕手は立ち上がれず…」なぜ審判は動かなかった?「私らがいらんことするのは、よくない」

関連記事

チェックを入れてボタンを押すだけ
Google検索
Number Webを見つけやすくする
BACK 1 2 3
#金足農業高校
#近江高校
#田中豊久
#堅田外司昭
#吉田輝星
#住谷湧也
#菅原天空
#佐々木大夢
#高橋佑輔
#林優樹
#有馬諒
#北村恵吾

高校野球の前後の記事

ページトップ