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「小林繁さんはモテますよ。本当に卑怯だなと(笑)」女房役・若菜嘉晴が見た阪神“小林フィーバー”の日々「仲間も小林に勝たせたい、と奮起して」
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元永知宏Tomohiro Motonaga
photograph byBungeishunju
posted2026/08/17 11:01
79年、阪神に移籍した小林は実力はもちろん、スタイリッシュな佇まいでも人気を集めたという
「ブルペンで初めてボールを受けた時には驚きました。ピッチングフォームがものすごく変則で、二段モーション、いや三段モーションみたいで、ボールが微妙に動くからはじめは全然捕れなかった。今で言うツーシームですね。スピードガンの表示は140キロくらいだけど、感覚的には140キロ後半。空振りを取れるストレートでした。
だから、左バッターの王貞治さんも苦手にしていましたよね。あまり打たれた記憶がない。小林さんとの対戦の時、あの王さんが一度、一本足打法をやめたくらいだから」
細腕繁盛記なんて言われて
しかし、グラウンドで選手が感じているほどには、小林のすごみはファンにはなかなか伝わらなかった。
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「昔の人気ドラマをもじって、『細腕繁盛記』とも言われました。体重65キロくらいの細い体で汗をかきながら一生懸命に投げるわけですから、人気が出るのは当たり前です。グラウンドにいる時に笑うことなんかなくて、とにかくスマートでした」
とはいえ、小林はお世辞にも器用なタイプではなかった。
「球種はストレート、ツーシームと少し曲がるカーブだけ。一応、フォークとチェンジアップも投げたけど、試合では使えない。けん制球を投げるのも得意じゃないから、僕がけん制のサインを出した時もプレートを外すだけ。盗塁されても、『バッターを抑えればいい』というピッチャーでした」
江川とのトレードでがぜん小林に注目が集まったが、その年の阪神のローテーションの柱は江本だった。
4月7日の広島東洋カープとの開幕戦を任されたのも江本。小林の阪神での初登板は4月10日の巨人戦だった。小林は8回途中まで投げて被安打12されながら、4対3で古巣に競り勝った。

