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「本田圭佑は興味深い候補だが…」トルシエと“最も近い記者”最期の対話「ありがとう、ありがとう」「君が日本と私をつないでくれた」《追悼・田村修一さん》
text by

田村修一Shuichi Tamura
photograph byTakuya Sugiyama
posted2026/08/07 11:03
田村さんは数十年にわたりトルシエと交誼を結んできた。最後となってしまったインタビューでもトルシエは忌憚のない意見を聞かせてくれている
「そう、いつも同じように続けていると、選手たちは、いつも同じように見られていることに気づき、最終的にはモチベーションを損なうこともある。選手には、別の目で見てくれる誰かが必要なものだ。
フランス代表でも、ディディエ・デシャン(監督)が去ろうとしている。代わりにコーチのギー・ステファンを置けば、それは継続性の路線だ。しかし、ジネディーヌ・ジダンが就任すれば……選手への別の見方、別の動機づけ、別のエネルギーが生まれることになる(注:取材後、実際にジダンの就任が発表された)。グループに活力を与え直すには、断絶を生み出すことも考えなくてはならない」
——もしかしたら、日本にとっても今がそのときかもしれません。
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「そうだ。意図したにせよしないにせよ、森保は選手たちに快適な状態を与えてしまった。選手のなかには、森保が選んでくれるとわかっていて、自己批判が減っているものがいるかもしれない。そろそろ、断絶が必要ではないか。やはり、断絶と継続性のバランスを見つけないといけないと思う」
——わかりました。メルシー、フィリップ。
田村氏とトルシエ氏の人生についての対話
「うむ。それで、君の健康状態はどうなんだ」
——検査の数値がよくなくて、いくつかの指標が高すぎるので、治療を続けるのが難しいということになりました。
「想定よりも早く病気が進行しているということか」
——そうですね。今のところ、年末まで生きられればと思っていますが、そのあとはわからない、というのが客観的な状況です。
「君はどう受け止めているんだ? つらいよな。こういう状況のときには何を考えるものなのか。自分の人生のことか? これまで手に入れてきたもの、してきたことを」
——どのように自分の人生を終わらせるかということを考えています。
「大切なのは、苦しまずに終えられることじゃないだろうか」
——そうですね。それに、死ぬ前にまだやらなければならないことがあります。たとえば本を書くこと……それはもう難しいかもしれませんが、いくつかの原稿を仕上げたい。最優先はあなたのコラムです。

