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「W杯で、ブラジルも倒せる能力は見せた。だが…」トルシエが“最も愛した記者”が死の直前まで続けた取材を公開《追悼・田村修一さん》

posted2026/08/07 11:02

 
「W杯で、ブラジルも倒せる能力は見せた。だが…」トルシエが“最も愛した記者”が死の直前まで続けた取材を公開《追悼・田村修一さん》<Number Web> photograph by Koki Nagahama/JMPA

トルシエは日本の最大の敗因を明確に断言した。それは……?

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田村修一

田村修一Shuichi Tamura

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Koki Nagahama/JMPA

 フットボールジャーナリストの田村修一さんが、2026年7月29日にがんのため逝去されました。フランス語に堪能で、サッカーへの深い見識を持ち、欧州メディアとも多くのつながりがありました。NumberとNumberWebでも、長年にわたってフィリップ・トルシエ氏、故イビチャ・オシム氏のインタビューなどをはじめ、数々の記事を手がけてくださいました。
 今年に入ってすい臓がんが発覚し、積極的な治療を受けていましたが、肝臓への転移などもあって想定よりもはるかに早く病気が進行してしまいました。しかし状況が悪化しながらも決して明るさを失わずにW杯に向けた精力的な取材を続けられ、トルシエ氏にも日本の試合ごとに電話インタビューを行なっていました。故人のご遺志により、その最後の取材となったW杯日本対ブラジル戦後のインタビューを公開します。改めて永年のご活躍に敬意と感謝を示すとともに、心よりご冥福をお祈りいたします。

「君の体調はどうなのだ。大丈夫か?」

——そのことは、後ほどお話ししましょう。

「わかった。ではともかく日本とブラジルの試合についてだ。ひと言でいうなら、スカッド(選手層)の厚さで試合が決まった。三笘薫、久保建英、南野拓実が欠場し、森保(一)には手持ちのカードが足りなかった」

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——それは明らかでした。

森保は攻撃のカードを全部前半に投入した

「だが、森保はカードのバランスへの考慮が不足していた。スカッドが限られているにもかかわらず、前半でカードを使い切ってしまった。攻撃面で最良のカードである中村敬斗、前田大然、伊東純也、鎌田大地を全部前半に投入したわけだ。

 しかしブラジルと戦うなら、守備をしっかり固めて自信を保つことも必要になる。だから、これらの選手たちも組織的に、アグレッシブに固く守るという守備的な仕事をせざるを得なかった。そして実際にそうなったろう」

——確かに。

「日本にはそこから攻撃的なトランジションを起こせる可能性があったし、実際に非常に美しい攻撃的トランジションが先制ゴールをもたらした。とはいえ、試合全体を通して見るとベンチに十分なカードがなかったことは明らかだ。もし三笘、久保、南野が使えれば、日本はブラジルに勝っていたはずだ。私は今でもそう確信している」

——最大の敗因は選手層であると。

【次ページ】 延長に入ってもやはり日本は敗れていただろう

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