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「普通、そんな考えにならないですよ」生卵を投げつけられた王貞治がチームに伝えた衝撃の“神発言”とは…「彼らには、良心があったんだよ」 

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喜瀬雅則

喜瀬雅則Masanori Kise

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photograph byHideki Sugiyama

posted2026/07/10 11:08

「普通、そんな考えにならないですよ」生卵を投げつけられた王貞治がチームに伝えた衝撃の“神発言”とは…「彼らには、良心があったんだよ」<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

ファンに卵を投げつけられるという衝撃の事件後のミーティングで王が発した訓示に、若田部や小久保ら選手たちは驚愕した

ファンサービスも、打撃練習と同じくらい大事に

 その“ファン・ファースト”を、その言動で誰よりも実践したのが王だった。

 当時、2月のキャンプ地は高知だった。

 王は、球場正面でファンに求められるサインを、決して断ろうとしなかった。メーン球場からサブグラウンドや室内練習場に移動する動線にファンが殺到すると、万が一のアクシデントも起こりかねない。王は、昼の練習休み中や宿舎へ帰る前の時間を使って、正面入り口に机を置き、椅子に座っての“臨時サイン会”を始めた。列を成すファンに一人一人向き合い、その目の前で色紙に、丁寧にサインをしていくのだ。

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「プロ野球っていうのは、ファンあってのプロ野球なんだ。ファンサービスも、バッティング練習と同じくらい大事にしなさい」

国民的スターの王の発想が根付いていく

 王は、若き城島や小久保に、そう諭したのだという。城島が練習中に、ファンに手を振ったりサインをしたりしていたら、ベテラン選手に「何、さぼってるんや」と睨まれることもあった時代に、王は「サインをしなさい。宿舎に帰る前、10分でもサインをして、それからバスに乗りなさい」と、むしろ“奨励”したのだ。宮崎にキャンプ地が移った今も、ソフトバンクは選手が通る動線に柵こそ設けているが、その距離を近めに取ってある。

「僕らも、動線を絶対ファンから離さないんです。サインができなくても、近くを通るだけで『うわっ、選手ってデカいな』と子供たちが思う。子供たちの頭をなでてやったり、何なら、ファンがプレゼントを渡せたりする。それがファンサービスにつながるんです。それを積極的に、ホークスのユニホームを着た以上はやりなさいと。ジャイアンツで、国民的スターとしてやってきた王さんの発想が、ウチのカルチャーとして根付いているんです」

 そう力説する城島は、2026年の宮崎キャンプでも、その“王の考え”を、監督の小久保とも連携した上で、率先して実践していた。

【次ページ】 監督自らが連日サイン会を

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