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「中盤の選手がもうひとり必要だ」トルシエが日本代表壮行試合で予感したこと「アタッカー4人同時起用は最善ではない。現実を反映しない試合だった」
posted2026/06/12 17:00
アイスランド戦を現地で観戦したトルシエは最強攻撃陣を並べることより、「経験豊富な中盤の選手」の重要性を説いたが……
text by

田村修一Shuichi Tamura
photograph by
Asami Enomoto
5月初旬に来日したフィリップ・トルシエは、その後も日本滞在を続け、精力的に日本各地を回りながら、いよいよW杯が目前に迫った日本代表に熱い視線を向けていた。5月31日におこなわれた森保一監督率いるサムライブルーの壮行試合ともいえる日本対アイスランド戦にも、国立競技場に直接足を向けて森保ジャパンの準備の具合を確認した。
吉田麻也がスポットでチームに加わり、彼のこれまでの業績を称えるセレモニーが試合途中に挟まったことでアイスランド戦は、公式戦はもちろん通常の親善試合とも異なるテイストを帯びた試合となった。メキシコに向かう前に、国立に詰めかけた満員のサポーターの前で最後のお披露目をした選手たち。遠藤航や冨安健洋といった長期離脱から復帰した選手が、再び彼らの前で元気な姿を見せた試合には、いったいどんな意味があったのか。
試合翌日の朝、電話でトルシエに話を聞いた。試合から読み取れたこと、そこから彼が感じた森保ジャパンの現状と課題を、トルシエは忌憚なく語った。そのインタビューを、3回に分けてお届けする。まずはその第1回から。
こうした試合は人を欺く試合でもある
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「君は昨日スタジアムに行ったのか?」
——ええ、行きました。もちろんあなたも行きましたよね。昨日はガラマッチとまでは言いませんが、親善試合でありW杯のための壮行試合でもありました。どんな印象を持ちましたか。
「あの種の試合に期待するのは、チームの準備が整っていることを確信することだ。同時にこうした試合は人を欺く試合でもある」
——欺くというと。
「現実を反映した試合ではない。何故かといえば怪我人を出したくないし、監督は主力の温存を図り、それ以外の選手をテストする。それは監督が、チーム全体に目を配っているというメッセージでもある。

