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「身近な、応援してくれる人にお叱りを受けては…」フォルティウス近江谷杏菜はなぜ“カーリングしながら会社員”なのか「PCをカタカタしています」
text by

石川仁美(Number編集部)Hitomi Ishikawa
photograph byTsutomu Kishimoto/JMPA
posted2026/06/10 17:02
フォルティウス近江谷杏菜は、働きながら16年ぶりの五輪出場を果たした
「私たちのチームはここ2年ぐらい『人生がカーリングそのもの』と言えるぐらいに頑張ってきたと思います。選手だけじゃなくてスタッフも含めて、みんなでカーリングに時間を注いで崖っぷちのところを上がってきたわけですが、その挑戦は苦しいものではなく、みんなが望んでいるものでした。大きな挑戦って、誰でもいつでもできることじゃないので。この数年間の道のりはめちゃくちゃ大変だったかもしれないですけど、楽しんで前向きにギリギリのところを進んでこられたなと感じています」
――一番ギリギリだったのはいつでしょうか。
「ミラノ五輪へ繋がる日本代表決定戦ですね。日本代表になることが世界で勝つのと同じぐらい大変なことになっている中で、4年前の五輪代表決定戦の負けも心に残っていましたし……。そんな中、2連敗でスタートして、不安になる瞬間とか心の感情の揺れ動きがある中で信じる気持ちがギリギリのところで勝ったという感じでしょうか。『ここで負けちゃうのかな』と思う瞬間はどの選手もあったんじゃないかと思うのですが、そこで『自分たちはオリンピックに行ける』と踏ん張れたのは、信頼関係の構築やメンタルトレーニングのおかげです。ここで負けたら終わりだねっていう状況だとしても『ここで勝てばいいよね』と言葉を置き換えて、掛け合う言葉をポジティブにして前を向いてきたことも大きかったと思います」
オリンピックは…尊いな、と
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――オリンピックは難しいアイスだったようですね。
「氷の難易度は他の大会に比べて高めだったかなと思いました。滑り始めるタイミングとか、逆に重くなってくるタイミングとか、何投そのパスを使ったら滑ってくるとかという点も試合ごとに違ったりして。それは相手も一緒なので、ミスが目立った大会でした。試合を重ねるごとに読みの精度は上がるはずなのですが、プレーオフの試合を観戦していても読み切れていない様子がうかがえたので、我慢比べの中でどちらが先にいいショットを決めるかが試された大会だったのかなと思います」
――オリンピックでプレーして掴んだもの、得たものはありますか。
「言葉選びが難しいんですけど『尊いな』みたいな気持ちになりました。オリンピックでチームメイトと一緒に戦えていることは当たり前じゃありません。それに、オリンピックは、自分たちの夢だけじゃなく、みんなの夢でもあるとも思っていて。ファンやスポンサーさんなど、支えてくれた方々の夢と自分たちの夢を叶えていくみたいな時間だということにというところに、他の大会にないオリンピックの特別さを感じています」
ポジティブもネガティブもですよね
――「みんなの夢」ゆえにネガティブな言葉が飛んでくることもあったと思います。

