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プロ野球PRESSBACK NUMBER
「ゾンビたばこ」有罪確定・羽月隆太郎とは何者だったのか? 広島を幾度も救った“神走塁”を伝授したのはあの盗塁王「周東さんが思い切り行け、と」
posted2026/06/05 11:01
「ゾンビたばこ」問題で有罪が確定した羽月隆太郎とはいかなる選手だったのか。彼が希望の星として輝きを放っていた時期を検証する
text by

赤坂英一Eiichi Akasaka
photograph by
Sankei Shimbun
かつて羽月隆太郎(26)は輝いていた。低迷を続ける広島カープにあって誰よりもまばゆい閃光を放つ若者だった。カープの未来を担うはずだった羽月は「ゾンビたばこ」によって何を失ったのか。ファンを沸かせ、チームを盛り上げ、新井監督を感激させた「神走塁」とは何だったのか。〈全2回の1回目/つづきを読む〉
2024年7月4日、7-5でカープが勝った阪神戦の終了後、マツダスタジアムのベンチ裏で待ち構える私たち記者の前に現れた時、羽月の白いユニフォームは泥だらけだった。胸元が大きくやぶれて、アンダーシャツがのぞいている。
「セカンドヘッスラでちょっとやぶけて、サードヘッスラでもっとやぶけて、ホームヘッスラで……」
そう言いかけて照れ笑いを浮かべた羽月の横顔に、伸び盛りの若手ならではの覇気が漂った。
“切り札”と呼ばれていた、わずか1年半前
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カープにこの夜の勝利をもたらした一番の要因は、間違いなく羽月の果敢な走塁だった。代走で出場し、二盗、三盗、相手投手の暴投で本塁生還と、ユニフォームがやぶれるほどの激しいヘッドスライディングを3度もやって、貴重な勝ち越し点をもぎ取ったのだ。
「警戒されている中で行くのが自分の役目だし、そこで行ってこそ、切り札と言われると思うんで」
そう語った羽月が順調に成長すれば、二塁手の先輩・菊池涼介の後継者になる可能性もあるかと思われた。まさか、その僅か1年半後、「ゾンビたばこ」の所持と使用で逮捕され、他にも吸っていた選手がいたことを法廷とSNSで告発するとは、まったく想像できなかった。たぶん、羽月本人も。

