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「KOじゃなくて殺してやる」高田延彦のローキックにバービックが激怒…「わずか2分52秒で試合放棄」Uインター“伝説の大荒れ試合”本当の舞台裏

posted2026/05/16 11:04

 
「KOじゃなくて殺してやる」高田延彦のローキックにバービックが激怒…「わずか2分52秒で試合放棄」Uインター“伝説の大荒れ試合”本当の舞台裏<Number Web> photograph by 東京スポーツ新聞社

髙田延彦のローキックに拒否反応を示すバービック

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堀江ガンツ

堀江ガンツGantz Horie

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今から35年前。1991年5月10日、後楽園ホールでUWFインターナショナル(Uインター)が旗揚げ戦をおこなった。当初話題性に乏しかったUインターを変えたのは、「髙田延彦vsトレバー・バービック」の一戦だった。“史上最も過激なプロレス団体”の原点に迫る――。《NumberWebドキュメント全3回の最終回/初回から読む

◆◆◆

「その後、今度は髙田さんが事務所に来たんだよね。それで『あれ、どうしたの? 3人揃ってお通夜みたいになっちゃって』って言うから、『試合をやるべきか話し合ってたんです』って伝えたら、『やるに決まってるじゃん。やんなきゃUインター終わりだよ』って。『だって(あばら)が……』って言っても『大丈夫だよ。大丈夫』って。

 こうしてバービック戦は決行することになったんだけど、髙田さんにもしものことがあっちゃいけないから、当日は救急ドクターにも待機してもらってね。宮戸ちゃんは髙田さんに『パンチがちょっとでもかすったら倒れちゃってください。そのまま負けで、救急車で運びますんで』って言ってたから」(鈴木健)

「俺の下半身を攻めたら、ヤツは後悔する」

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 試合7日前の91年12月15日、後楽園ホールで『格闘技世界一決定戦』公開スパーリングが行われたが、髙田、バービックともに「相手に手の内を見せたくない」ということで中止。髙田とバービックはそれぞれインタビューに答えただけだったが、髙田が練習を公開できなかったのは、(あばら)を骨折していたためだったのだ。

 この時のインタビューでバービックは「俺は世界チャンピオンだ。激しい闘いになるだろうが、その場に賭ける自信を俺は持っている。これは戦争なんだ!」と威勢よく語っていたが、気になる発言もあった。

「上(半身)への攻撃が全部よけられるのは当然さ。でも俺だって、下を攻められたらクレイジーになる。俺の下半身を攻めたら、ヤツは後悔することになるだろう」

 この日発表された格闘技世界一決定戦のルールでローキックは禁止行為に入っていなかったが、バービックは拒絶反応を示していた。そして、これが最悪の結果を招いてしまう。

【次ページ】 場内騒然…わずか2分52秒で「試合放棄」

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