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“リーグ首位快走中”オリックスで28歳「現役ドラフトの男」が一軍昇格のワケは?…高校時代は“全国制覇のエース右腕”でも「1年、1年が勝負」の胸中
posted2026/04/27 17:48
西武からオリックスへ現役ドラフトで移籍し、先日一軍に昇格した平沼翔太。高校時代は「エースで4番」で全国制覇も果たした
text by

沢井史Fumi Sawai
photograph by
Sankei Shimbun
ビュン! ビュン!
春季キャンプのちょうど折り返し地点となる2月15日。午後から行われた熊本ゴールデンラークスとの練習試合で「4番・三塁」でスタメン出場を果たした平沼翔太は、2打席を終えて4回から内藤鵬と交代すると、足早に室内練習場に消えていった。そこで打撃マシンを相手に1人黙々と打ち込み、バットを振る音を響かせていた。
現役ドラフトで西武→オリックスへ移籍の28歳
この日は日曜日ということもあり、室内練習場内を見られる窓からは多くのファンが見守っていた。額に汗をにじませながらバットを握る平沼の姿を目にし、一瞬戸惑うファンもいた。
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「あの選手は……誰だったっけ。あ。そうや平沼選手や」
そう呟いたファンはオリックスの選手メンバー表を見ながら真新しい背番号61にある名前を指さし、再び平沼に視線を送っていた。
ドラフト4位で入団した日本ハムでは6年目のシーズン途中にトレードで西武に移籍し、西武では約5シーズンを過ごした。そして昨年オフに現役ドラフトでオリックスへ移ることに。3球団目となる新天地での平沼は、どことなく硬い面持ちのように見えた。
「自分、意外と人見知りなんですよ(笑)。 西武の時はシーズン途中に移籍したのですぐ試合があってそのままチームに入っていけたけれど、今回はキャンプから初めましてという感じなので……まぁこれから徐々に慣れていくと思いますよ」
敦賀気比(福井)時代はエースで4番と大黒柱を担い、3年春のセンバツでは優勝投手に。北陸勢初の全国優勝を果たし、地元では一躍ヒーローとなった。
やんちゃ気質で思ったことをハッキリと口にする独特のキャラクターは当時から変わらない。慣れた人に対してはさらに踏み込んだ発言もよくしていたが、平沼は初対面の人に対しては慣れるまで相手をじっくり見て、そこからうまく相手の懐に入っていくのだ。

