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「大谷翔平選手みたいな唯一の存在になりたい」佐藤圭汰(駒澤大)がアメリカで抱く野心「1500m、5000mでは“日本初”の記録を狙います」
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佐藤俊Shun Sato
photograph byMiki Fukano
posted2026/04/27 11:02
4月から渡米し、世界の猛者たちとの日々を始めている佐藤。日本を離れる直前に世界の舞台への想いを語った
オフは「インドア派なので家でYoutubeを見ている。遊ぶところがなくても平気」というが、車で90分ほどの場所に、自然豊かなグランドキャニオンがある。「自然が好きなので、うれしい」と笑みを見せ、時間がある時にはドライブに行く予定だという。
アリゾナは乾燥した気候で、夏は日差しが厳しい。ただ、湿気がないので、日本特有の多湿による夏のキツさはそれほど感じない。生活環境に慣れていくのも仕事と佐藤は言うが、1年目は「慣れ」がひとつのテーマになるだろう。
コーチのマイク・スミスには自分の走る動画を見てもらった。
「走りが小さく、長距離の省エネ走行になっている。地面を強く蹴る中距離を走るフォームになっていないので、まずはしっかりフォームを作っていこう」
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そう言われたが、そこは佐藤自身も感じていたことだった。
「1500mでトラックを走る場合、ピッチの速さが求められるし、パワーが重視されます。駅伝をやっていて省エネを意識していたので、指摘されるのは当然と言えばそうなのですが、今後は長距離のフォームを徐々に直しつつ、腰回りやお尻などに筋肉をつけて中距離用の体に肉体改造もしていかないといけない。それができれば、中距離での走りを取り戻すことができると思います」
目標は「日本初」記録
佐藤の今の体重は70kg程度。20kmを超える距離を走るために余計な筋肉を削ぎ落し、体を軽くして省エネを実現していた。だが、これからは筋トレなどのメニューをこなし、筋肉質の中距離仕様の体に改造していく予定だ。
目標も明確だ。
「1500m、5000mは、日本記録更新。プロになるので、そこは当然で、自分が狙うのは『日本初』の称号です。1500mでは日本初の3分30秒切り、5000mでは日本初の12分台。1500mは自己ベストから7秒詰めないといけないですし、その挑戦を笑う人もいるかもしれないですが、自分は自分の可能性を信じているので絶対にやり遂げたい。そうして初めて世界の舞台で戦えると思うんです。世陸や五輪にはまだ出場できていませんが、いつか、その舞台に立った時、出るだけではなく、そこで戦いたいんです」

