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「1年生、スピードあります。ただ…」“打倒・王者青学”は成るか? 早大“山の名探偵”が語る箱根駅伝と超ルーキー…大学で急成長の理由は「考える力」
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生島淳Jun Ikushima
photograph byShiro Miyake
posted2026/04/28 06:02
実力派ルーキーや下級生の存在もあり、今季は箱根駅伝でも優勝候補の一角に挙げられる早大。その主軸を担う“山の名探偵”はチームをどう見ているのだろうか
「自分にとっては生活の中に陸上競技がある感じです。ごはんを食べる、お風呂に入る。歯磨きをする、陸上をする。そんな生活サイクルなんです。あまりに自然に走っているので、なんとなく走っている感さえあります(笑)。早稲田に入ってから、陸上がより生活に馴染んだ気もします。なので、日常生活の延長線上に箱根駅伝があり、マラソンがあり、MGC、オリンピックがある感じです」
目標から逆算して、道のりを設計していくタイプだという。
「とりあえず来年の10月3日に名古屋でMGCがあって、そこから逆算していくと、もう一本、どこかでマラソンを走れるチャンスがあります。それが東京なのか、大阪なのか、それともロンドン、ボストンなのかというのはまだ分かりませんが、逆にいうと、その一本は失敗が許されるので、実験的なことにチャレンジすることも可能かなと思っています。ただ、その前に箱根駅伝もありますし、マラソンを意識しつつ、箱根優勝のチャンスをつかめたらと思っています」
大学ラストイヤーへの想いは?
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今年は、エンジの「W」のユニフォームを着て走るラストシーズンとなる。どんな1年にしたいのだろうか。
「MGCに向けてベースを強化する1年にしたいと思っています。トラックレースよりも、ロード系の5km、10kmといったスピード系のレースに出場していく感じですかね。去年の今ごろは、競技実績的に自分がキャプテンを務めることになるのかなと薄々感じていたんですが、自分はキャプテンキャラじゃないので、どうなるかなと思っていました。
そうしたら、小平(敦之)が去年の全日本からメンバー入りしてきて、箱根の9区でも区間上位でまとめたこともあって、彼がキャプテンになりました。自分としては競技に集中しつつ、小平がやりやすい環境が作れるように、自分に出来ることをやっていけたらと思っています」
卒業後のマラソンでの競技力を見据えつつ、早稲田のラストイヤーへの思いは強い。
今年の学生長距離界の主役のひとりが、今日も所沢キャンパスを走る。

