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清水邦広39歳現役引退「膝の状態は、だいぶヤバいです」大ケガを乗り越えた“大エース”が最後まで愛された理由「やっぱりバレー、面白いっすよ」
text by

田中夕子Yuko Tanaka
photograph bySankei Shimbun
posted2026/04/24 17:00
大阪ブルテオンの新体制発表会で笑顔を見せる清水邦広(2025年10月、中央)。後輩たちに思いを託し、今シーズン限りでユニフォームを脱ぐ
ワールドカップを終えた後、東海大学の体育館に足を運んだ。そこには、恥ずかしそうに挨拶する清水の姿があった。
初めての大きな国際大会でどんなことを感じたか。日本代表で得られた収穫は何だったか。
質問を重ねても、清水の視線は下を見つめるばかり。モジモジと自分の指先を見つめていた。のちに当時を振り返った清水は「ほんますいません」と頭をかきながらこう言った。
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「めちゃくちゃ人見知りなんです。コートに立っている時は全然、何も考えないんですけど、取材とか、人と話す時はどこを見ていいかわからなくて(笑)。ちっちゃい頃は、人に会うのが恥ずかしすぎていつもばあちゃんの陰に隠れていたぐらいなんです」
連れてってもらった北京五輪
シャイな一面を覗かせた若きエースは、しかしコート上ではメキメキと頭角を現していく。日本男子バレーとしては16年ぶりとなる五輪出場に貢献し、大学4年生ながら北京五輪メンバーの12名に選出された。
だが、本大会では1勝もできなかった。それ以降、清水からずっと聞き続けた言葉がある。
「北京は先輩に連れて行ってもらったオリンピックなので、これからは自分たちが日本代表を引っ張っていく。そういう立場にならないといけないと思って、やり続けなきゃいけないよなって」
2009年からは同い年の福澤達哉と日本代表の2大エースを担った。

