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甲子園初出場も…33歳監督の“本音”「部員ギリギリ…増える確証ない」高知農業を現地取材、“地方公立校の今”「部員3人の時代も甲子園目指していた」 

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井上幸太

井上幸太Kota Inoue

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posted2026/04/04 11:03

甲子園初出場も…33歳監督の“本音”「部員ギリギリ…増える確証ない」高知農業を現地取材、“地方公立校の今”「部員3人の時代も甲子園目指していた」<Number Web> photograph by JIJI PRESS

初戦で敗れたが…高知農が甲子園出場を果たした“意味”とは

「役割は2つあると思っています。一つは、同じ境遇の学校と生徒に少しでも勇気と希望を持ってもらうこと。4月から連合になるかもしれない。復活できるかもしれない。野球部がどうなるかわからない。そういった学校や生徒に、少しでも希望を与えられる甲子園にすること。もう一つは、苦労されている指導者の方々が、本校の試合を見て、『うちでもできるぞ』と思ってもらうこと。少しでも希望、勇気をもってもらえるように、全力で戦います」

 3月21日、日本文理とのセンバツ初戦。エースの山下を中心に粘るも、1-8で敗れた。試合後、山下、杉本ら選手、そして下坂は、悔しさをにじませながらも、やり切った表情を浮かべていた。報道陣から甲子園の感想を問われ、下坂が晴れやかな表情で返答した。

「卒業生、来てましたよ!」下坂は笑顔

「本当に幸せでした。皆さんが見ている景色って、こういう景色なんだって。だからこそ、やっぱり感謝しなくちゃいけないっていうのを、今日改めて思いました。(部員が)3人のときも甲子園を目指して練習していたので。アルプスにも来てくれていたと思うんですけど、彼らに『オレらが目指した場所って、ここだよな』と、また話したいと思います」

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 アルプススタンドを取材したベテラン記者が、「2人来てましたよ」と伝えると、下坂は「そうですか!」とこの日一番の笑顔を見せ、「ありがとう、と伝えたいです」と噛みしめるように続けた。

 下坂自身と学校の両方が変化し、野球部が息を吹き返して、センバツにたどり着いた。一つのゴールではあるが、大団円ではない。下坂が言う。

「『甲子園に出るから選手が増えるぞ!』という確証はないです。本当に4月になってみないとわからない。一度0人も経験していますし。今の2年生が7人なので、もし新入部員が2人なら秋からはギリギリ。1人だったら、連合に戻る可能性もある。『もう安心だ』とはならないんです」

「野球経験なくても入れますか?」

 センバツ前に話を聞いたとき、かつての教え子たちとの思い出を聞いたときと同じか、それ以上に下坂の顔がほころんだのは、4月に入部するかもしれない、ある選手に話題が及んだときだった。

「『野球経験ないのですが、野球部入れますか?』という問い合わせがあったんです。もう、『もちろん!』ですよ。入って来てくれたらうれしいですねえ」

 予断は許さない。再び人数不足に喘ぐ時期が来るかもしれない。でも、「Resilience(レジリエンス)」、折れない心を持つ下坂がいれば、何度でも立ち上がる。そう思わずにはいられなかった。

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