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“憧れ”の朝倉未来を超えられるか?「モノが違う」秋元強真20歳の衝撃…元Bellator王者を“圧巻TKO”「この先の10年、俺がRIZINを背負っていくんで」
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布施鋼治Koji Fuse
photograph byRIZIN FF Susumu Nagao
posted2026/03/15 17:00
秋元強真の強烈なパンチで崩れ落ちるパッチー・ミックス。RIZINの未来を担う逸材が、世界レベルの強豪を圧倒した
憧れの朝倉未来を超えられるのか
この日マッチメイクされた顔触れをみると、主催側はメインに出場した秋元、セミを任された桜庭大世に大きな期待を寄せていたことがわかる。もっといえば、この2人に“投資した”興行だったともいえる。結果的に桜庭はルイス・グスタボに失神KO負けを喫したが、秋元vs.ミックス後の会場の盛り上がりを見ていると、いやがうえにも新しい時代の息吹を感じた。
試合後、マイクを手にした秋元は「日本人が誰も勝ったことのない相手で、正直怖かった」と打ち明けた。
「最高の日に最高の舞台で勝ててよかったです。今日で10代最後の日になるんですけど、高校に行かないことになって、バイトもせず、格闘技に専念させてくれた家族、ありがとう。この先の10年、俺がRIZINを背負っていくんで期待してください」
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大会終了後、RIZINの榊原信行CEOも秋元のポテンシャルを絶賛した。
「最初から距離が近くて、グラウンドで青木真也とやったことが自信となったのか。臆することなく、あれほどの強者に挑んで、RIZINの未来を感じました。日本の若者も捨てたもんじゃないですね。モノが違います」
秋元が朝倉未来に憧れて格闘技に関心を持ち、その後JAPAN TOP TEAMに加入したことは広く知られている。もちろん知名度という点では、まだチームの長に到底及ばない。実際、この日の会場となった有明アリーナは空席が目立っていた。しかし前述したように、この日の投資は何倍にも膨らんで戻ってくるのではないか。
朝倉としても、期待株の秋元が周囲の予想をはるかに超える結果を残したことには目を細めるしかあるまい。少なくともファイターとしての秋元は、朝倉を超える可能性を秘めているのだから。憧れを超えてこそ、新しい時代は作られる。
この階級のRIZIN王者はプロデビュー以来いまだ無敗(18戦全勝)を誇り、昨年大晦日に朝倉を圧倒したラジャブアリ・シェイドゥラエフ。昨年10月の時点で秋元は「正直いまやっても勝てない」と吐露しているが、その後、急速に実力をつけているだけに考え方が翻っても不思議ではない。
ミックス戦の翌日、秋元は20歳になった。いったいどこまで強くなるのか。


