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「いつもと様子が違う」敗者・扇久保博正の闘いに“ある異変”…なぜ元教え子・神龍誠戦でファイトスタイルを変えたのか? RIZIN仙台で見えた“39歳の美学”

posted2026/06/13 17:06

 
「いつもと様子が違う」敗者・扇久保博正の闘いに“ある異変”…なぜ元教え子・神龍誠戦でファイトスタイルを変えたのか? RIZIN仙台で見えた“39歳の美学”<Number Web> photograph by RIZIN FF Susumu Nagao

ファイトスタイルを変え、大胆に前に出る闘いを貫いて神龍誠に敗れた扇久保博正

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橋本宗洋

橋本宗洋Norihiro Hashimoto

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RIZIN FF Susumu Nagao

 当たり前のことだが、格闘技は“勝ち負け”の世界だ。勝った者が正しい世界とも言える。ただそれは、負けた者が正しくないということではない。たとえば、RIZIN仙台大会での扇久保博正だ。

 6月6日、ゼビオアリーナ仙台で開催された『RIZIN LANDMARK 14』は、RIZIN初の東北での興行だった。前身であるPRIDEも東北開催はなかったし、そもそも大規模な格闘技イベントじたいが珍しい。

 メインイベントにはフライ級タイトルマッチが組まれた。チャンピオンの扇久保は岩手県出身。東北での試合はこれが初めてだった。挑戦者の神龍誠は開催地の仙台出身だからまさに地元だ。扇久保の応援団もバスで200人ほど訪れたという。やはり首都圏での大会とは違う。扇久保にとっても東北そのものが地元という感覚だった。特別な場所で、特別な試合を見せたいという思いがあった。

対戦相手は“キッズクラスの教え子”

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 両者の対戦は2024年以来、これが2度目。前回は扇久保が判定勝利を収めている。神龍は少年時代、東日本大震災の影響で千葉に移住。そこで通ったジムにいたのが14歳年上の扇久保だった。扇久保にとって神龍は後輩であり、キッズクラスの教え子だったが、試合前には舌戦を展開した。

 ジムをやめたのはトイレ掃除が嫌だからじゃないのかと挑発し、いつも練習に父親が付き添っていたことも揶揄した。注意深く見ていれば、試合を盛り上げるための発言だということが分かる。半ば“ネタ”だ。とはいえ言われた神龍にしてみればたまったものではない。今回の2戦目も“遺恨マッチ”の様相となった。「アイツのことは大っ嫌いなので」と扇久保。しかし試合後のYouTube配信で、その胸中を語っている。

「教え子と2回もやったの、世界でも俺だけじゃないですか。受けるほうの精神の削られ方は凄まじいですよ」

 初めての東北でのRIZIN、自身初の東北での試合を、最大限に盛り上げたかった。昨年大晦日にチャンピオンとなり、東北開催が決定。仙台出身で“因縁”のある神龍が2連勝で挑戦表明してきた。すべてが最高のタイミングだった。

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