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「非常にユニークな投手」WBC侍ジャパン合宿でダルビッシュ有が“熱視線”を送ったある投手とは? 「メジャーにはいないタイプだと思うし、面白い」
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鷲田康Yasushi Washida
photograph bySANKEI SHIMBUN
posted2026/02/15 17:01
WBC侍ジャパンの宮崎キャンプにアドバイザーとして参加しているダルビッシュ有
「ピッチコムであったりピッチクロック、ボール(メジャー使用球)の扱い、あとは(メジャーの)打者の傾向とかそういうところですね。その辺を選手の皆さんであったり、コーチの方が不安なくできるように手助けできればなと思っています」
選手として参加した前回大会では、チームリーダーとして選手をまとめたのはもちろん、メジャーのデータを持ち込んで、対戦する選手の分析の手助けをするなど、実戦経験とデータを元にしたアナリストとしても世界一に貢献したのは紛れもない事実だった。
そして今回も投手の選考に「ダルビッシュの考え」は反映されながらこのチームは作られてきたのである。
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「自分は単純に話をするのが好きですし、若手の投手がどういう感じで野球をやっているのかとか、そういうところを知りたいということ。自分からアドバイスをしていくのではなく、選手から聞かれたことに答えていきます」
決してでしゃばるのではなく、あくまでアドバイザーとして侍投手陣をサポートするというダルビッシュさん。しかし投手陣のレベルに関してはこう太鼓判を押していた。
「自分が日本にいた時とはレベルが違うというか、もうこんなところまで来ているのだなというのを感じました。今の選手たちは数字を見ながら、これからどうしていかなければならないのかということを分かっている。メジャーの選手とは(アプローチの)タイプが違うという感じですけど、日本人選手のそういうやり方を続けていけば十分に通用すると思います」
背番号11のユニフォーム「着るつもりはない」
このキャンプ用にチームは、前回と同じ背番号11のユニフォームやジャンパーなど一式を用意した。
「ここまでしていただけるというのは光栄で感謝しています。(背番号付きのユニフォームは)一応いただいていますけど、着るつもりはないです。着る資格はないと思っているので」
まさにチームの一員としてダルビッシュさんを迎え入れる姿勢を表明したものだった。このマウンドに立たないエースの存在が、若き投手たちが世界と戦うための血肉になるはずだ。ダルビッシュさんと共に、侍ジャパンはこの宮崎の地から、連続世界一への挑戦が静かに始まった。

