オリンピックへの道BACK NUMBER

「過去の飛び方に比べると…」天才少女と呼ばれた高梨沙羅29歳が“いま伸び悩んでいる”原因とは? 丸山希の躍進も“スーツ規定”と関係が…船木和喜が徹底解説 

text by

松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

PROFILE

photograph byTsutomu Kishimoto / JMPA

posted2026/02/14 11:00

「過去の飛び方に比べると…」天才少女と呼ばれた高梨沙羅29歳が“いま伸び悩んでいる”原因とは? 丸山希の躍進も“スーツ規定”と関係が…船木和喜が徹底解説<Number Web> photograph by Tsutomu Kishimoto / JMPA

船木和喜が解説する、高梨沙羅の飛び方の変化とは?

高梨が“伸び悩んでいる”ある原因

 もう一人、大きな注目を集めていたのは五輪4度目の出場となった高梨沙羅。ノーマルヒルは13位で終えた。

 今シーズンのワールドカップ総合ランキングは9位。以前からすれば成績が伸び悩む中で迎えたオリンピックだったが、船木は、飛び方を変えたことの問題を指摘する。

「前半の動きは、以前と変わらず安定しているんですね。スキー板のぶれもないし、総合的に言って80点以上の内容ではある。ただ、過去の飛び方に比べると、空中の後半の伸びがないので距離がなかなか行かない」

ADVERTISEMENT

 そして「ここからは推測ですが」と前置きした上で続ける。

「高梨選手は練習環境を変えたんですね。今回も出場している男子の中村直幹選手、小林陵侑選手と一緒に練習するようになりました。男子の技術を身に付けようという意図があるからこそだと思います。男子だと、飛び出しのときに踏み切りで力を100%伝えて、確実に空中姿勢をとらないと勝てない。その技術を身に付けたいから、一緒にトレーニングすることを選んだのではないでしょうか。

 ただ、ここは感覚的なものなので伝えにくいんですけど、男子のような強い踏み切りが、まだそこまで習得できていない。だから後半の伸びが、以前と比べてなくなったのかなと思います。あと1年、2年と時間をかけていくと、もしかしたら過去の自分よりもっと飛べる武器を手にする可能性もあると思います。

 もう1つは、もともとの課題であるテレマークが決まらなかった。今のルールだと、必ず入れないと、数字で離されてしまう。今回、それもちょっと間に合わなかったのかなと思います」

 丸山、高梨ともに、ワールドカップの成績が反映されたオリンピックであった。《つづく》

#2に続く
「あまり言いたくないですが…」小林陵侑“まさかの敗戦”を生んだ最大の要因「よくない風を受けていた」 船木和喜が解説するジャンプ男子“波乱の理由”
この連載の一覧を見る(#1〜4)

関連記事

BACK 1 2 3
#船木和喜
#小林陵侑
#高梨沙羅
#丸山希
#二階堂蓮

冬季スポーツの前後の記事

ページトップ